デヴィット・ボウイが逝ってしまった。
闘病しながらも素晴らしいアルバムを残してくれた。
1月8日、彼は69歳になり、ニューアルバム『Blackstar』をリリースした。
『Blackstar』という名前からして、死と向き合い作られたに違いない。
そして、その2日後に彼は旅立った。
ボウイは中学生の頃に、Ziggy Stardustとして出会った。
歌もサウンドもヴィジュアルも全部カッコ良くて、すぐにファンになった。
自分の中では、サウンドが変わり、映画に出てても、ずっとZiggyだった。
しかし、彼自身はZiggyにプレッシャーを感じたのか、
『Pin Ups』というカヴァーソング・アルバムを出した後、Ziggy Stardustを捨てていた。
ツイッギーと並んでる写ってるPin Upsのジャケは、もうZiggyじゃないと語ってた。
でも、そんなことお構いなしに、Ziggy Stardustはずっと僕のヒーローだった。
空から地球に落ちて来たZiggy Stardustは、宇宙へ帰っていったんだ。
最後まで真摯にオーディエンスに向った表現者。
死までもコンセプトアルバムのように昇華させてしまう。
かつて、Joey Ramoneがそうだったように・・・
そうだ、Joeyは癌と闘ってることを公表することなく、歌い続けた。
Adios Amigos (さらば、友よ)はRamones最後のアルバムだ。
タイトルがスペイン語なのは、世界的に見て南米に多くのファンがいたからだと思う。
記録映像を観ると、南米での彼らはBeatlesの映画並みのアイドルだ。
90年代の中ごろからJoeyが癌の専門病院に通うのが目撃されていた。
Joeyもまた、死と向き合いアルバムを制作したのだ。
Adios Amigosの中の1曲Life's a Gas (人生は泡)は、
死を迎えるものから、残された僕らへのメッセージソングだ。
人生は泡のようなもんだ 現れては消えていく 泡のようなもんなんだ
人生は泡だ 泡みたいなもんだ 現れては消えてく 泡なんだ
でも悲しむことはない 俺はここで歌ってるんだぜ 悲しむことなんてない (奈良訳)
Life's a gas, Life's a gas, Life's a gas, a gas, oh yea
Life's a gas, Life's a gas, Life's a gas, a gas, oh yea
So don't be sad cause I'll be there
Don't be sad at all
Life's a gas, Life's a gas, Life's a gas, a gas, a gas, oh yea
Life's a gas, Life's a gas, Life's a gas, a gas, a gas, oh yea
So don't be sad cause I'll be there
Don't be sad at all
Life's a gas, Life's a gas, Life's a gas, a gas, oh yea
Life's a gas, Life's a gas, Life's a gas, a gas, oh yea
So don't be sad cause I'll be there
Don't be sad at all
見上げる冬の夜空で瞬くたくさんの星の中、僕のヒーローたちは輝き続けているんだ。
時々、いい歳して青っぽいことばっかり言ってる自分が恥ずかしくなったりする。
でも、大好きな歌を大音量で流せば、あの頃に戻ってる自分がいるんだ。
いつも前向きに、いつ死んでもいいように精一杯、毎日を生きていれば何も怖くはない。
誰だっていつかは、あの星屑の中の一員になれるんだ。
自分らしく輝く星になれるように、星空に誓おう。