ギィーギィーと、くちばしの長い鳥が、どこかで鳴いている。
昼でも薄暗い森の奥深く、枝から枝へと飛びまわっている。
木々はまっすぐに、空へ向かって伸びようとして、
枝たちは、横へ横へと光を求める。
木々は言う 「空へ空へと向かわなければ、横に伸びる枝たちが地面にくっついてしまう!」
枝たちは言う 「横へ横へと伸びなければ、木々は空へ向かうのを止めてしまう!」
実際には、けっしてそんな風なんかではなく、とてもいい塩梅に森は存在している。
自然の中の森は、人知れず気持ちの良い世界を作りあげているのだろう。