それが始まりであるのか、終わりであるのか、
もう一晩、長い夜を越えないとわからないのだろうか、
そうすれば朝の陽の光と共に、この自分は話し始められるのだろうか。
この目の前を人たちは、流れるように通り過ぎていく。
この頭の上を人たちは、流れるように通り過ぎていく。
メディアの話に耳を傾けるのは、今年限りと決めていた。
自分だって、もっともっと、世間に対峙して、
オーディエンスに向けて、放つべきこともあっただろうに。
嗚呼!でも自分は、嫌なんだ。
奴らの茶化すような言葉や、空回りしている勉強不足の言葉たち。
こっちは喉元にナイフを突き付けられても、嘘笑いしてるっていうのに。
嗚呼!そういうことか。
一生懸命に身を削って考えた、血だらけのコントでみんなを笑わせる。
みんなに見えるのは、その笑いだけなのかもしれない。
嗚呼!それなら納得もいくし、自分も笑っていられる。
でも、自分が一緒に笑ったら、おしまいじゃないか。
ほんとにそうしたければ、よく調べればわかることなのに、
上っ面ばかりで、的外れなことばっかり言っている。
楽しそうな言葉を並べて、みんなで笑って楽しんでいる。
俺は、自分は、けっして楽しいなんて思ったことはない。
いっつも、楽しくないことを引き受けて、
楽しそうに笑っている人たちを眺めているのだ。
苦しむこと、それこそが、自分に課した自由への道なのだ。
・・・なんだか楽になっただろう・・・?