• BT用 原稿2

    FLOWERS / The Rolling Stones (1967)

    当時のベスト盤的な性格を持つアルバムで、1967年にアメリカで編集、発売された。アメリカでのフラワームーブメントの影響下で、このようなタイトルになったとされる。メンバーの顔が花としてコラージュされているが、2年後に不可解な死を遂げるブライアン・ジョーンズだけ、葉っぱが無い。

    別にフラワーズでなくても良かったのだけれども、このアルバムは後に数々のジャケットデザインを手掛けることになるTom Wilkes(トム・ウィルクス)の記念すべき初めての作品なので・・・。トム・ウィルクスがデザインを手掛けたアルバムは、思いつくだけでも、ニール・ヤング(ハーベスト)やヴァン・ダイク・パークス(ソング・サイクル)、スティーブ・ヤング(ロック、ソルト&ネイルズ)、マーク・ベノ(2nd)等々、そして旧友の写真家バリー・ファインスタインとの仕事では、ジャニス・ジョップリン(パール)、ストーンズ(ベガーズ・バンクェット)、オールマン・ブラザース・バンド(ブラザース&シスターズ)、ジェシ・エド・デイビス(ウルル)、ジョージ・ハリスン(オール・スィングス・マスト・パス)、フライング・ブリトー・ブラザース(1st)等々・・・自分の好きなアルバムのオンパレード・・・というか、70年代にはバリーとの共同事務所を作ってバリバリ(笑)仕事していたようだ。この人は本当にたくさんの名作を残していて、自分は写真家のバリーのことは覚えていたのだけれど、この連載をするにあたって当時好きだったジャケットを調べてると、驚くほど彼の名前に辿り着いたのだった。すげぇ~!

    そんな彼は2009年に69歳でこの世を去ってしまう。今、彼の名前がクレジットされているアルバムを調べてみたら、100を超えてしまった。ほんとに、すげぇ~!