• あの頃の気持ちを忘れない

    正直に書こう。

    このブログはFoilから頼まれて始めた。最初は社会的なことを中心に書いてくれればいい、と言われて、出来るかもって思った。けれども、そういうことを意識するとすらすらとは書けなかった。

    いくつも没にしてきたけど、これからは普通に素直に、ほんとに日々のことを淡々と記していこう。もともと日記は書いているのだし、こうして書くことで僕の作品を観る手助けにもなるだろう。

    かつて僕は、1999年8月から2008年3月までほとんど1日も休まずにWeb上で日記を書いてきた。今となっては、それはもう見ることは出来ないけど、ちゃんととってあって時々は読み返す。その後harappaというNGOのHPにも日記を寄せていたのだけど、それも今年の春でやめてしまって、Twitterを始めた。Twitterは、ほんとに気分や空き時間に応じて簡単に書きこめるから、今のとこずっと続いてて、これからも当分は続いていくと思う・・・なんだかんだ言って楽しいから。

    これからは、ごくごく普通に淡々と、ほんとに日々ってかんじで、ここに書いていくと思います。

    それにしても、日記を寄稿してたHAPPY HOURというnaoko.さんという人が99年に作ってくれたファン・サイトには感謝してもしきれない。そのサイト、今はもうないのだけど、個人で働きながら毎日のように更新してくれたのはすごいことだったと思う。その行為に答えるためにも、僕は毎日のように日記を公開した。

    あの頃、ひとりぼっちでドイツのケルンという町にいて、日々孤独に制作していた僕にとってnaoko.さんのHAPPY HOURと、そこに集う人々の書き込みが、どれほど力になったかは張本人のnaoko.さんたちにも決して、決して、わかりはしないだろう。あの時に、今いる作家としての自分が立ち上がったと自覚している。

    最初の月の日記から・・・1999年8月24日

    ■ファインエンターテイメント

     ふと一息かえる時、五感に身を任せれば全てのものが素晴らしいエンターテイメントに変わる。それは、たとえば見慣れた夕焼け空。走り去る車の排気音。脳裏を横切るあの懐かしい記憶でもいい。エンターテイメントはそれ自体が目的だ。手段なんてなんでもいいと僕は思う。好奇心が、それ自体に存在理由をもつように、常にいつだって何処にだって僕の心を動かすものが在り、考え楽しむ自分がいる。真のエンターテイメントとは、そんなものであるべきだと思う。

     人種や偏った文化を超越し、個人も森羅万象のひとつにすぎず、それでいてそれ自体がかけがえのないもの。そんなものだ。そう考えれば、僕らすべて、子猫のミャ-子も犬のポンタも皆素晴らしいエンターテイナーじゃないか?そして心底楽しめないか?そうやって自問自答すれば然り、期待しないところにこそ楽しみは横たわっているんだろうな。そして、そう気付かせてくれるのが、他ならぬファイン・エンターテイメントなんだろう。

    Never, NEVER Forget Your Beginner's Spirit!

    あの頃の気持ちを忘れない!