11時からプレス会見があります!と、聞いてはいたのだけれど、それが始まるころにホテルを出て、終わるころに美術館に着いた・・・計画的犯行・・・いや、単なる寝坊。
展示作業の人たちがなんか寝むそうにしてるなぁと思ったら、昨日から寝てないで作業してたそうだ。そういえば柳さんのでっかい作品が全てちゃんと立っているし、隣の巨大TVゲームみたいなインスタレーションもできている。今日の作業、自分のところは、ライティングをきちんとするだけで、その後は懐かしのロダンギャラリー仲間との同窓会が待っている!というので、めっちゃハイスピードでライティング作業をしていくのだけど、この展覧会、自分が一番現場で作業している作家かもしれない。他のみんなはアシスタント使ったり業者にまかせっきりだったりで、全然作家に会っていない・・・と思ったら、会田が日本から到着して、日本人作家が2人になった。でも、明日のオープニングも中国の作家はけっこう来韓するようだけど、日本人作家でやって来るのは僕ら2人だけだそうだ。なんか寂しいなぁ・・・
6時過ぎにはライティングを完了させて、金近くんを従えて、いざ大マッコリ大会へ!途中、乗り換えの時に金近くんが乗りこむとこでドアが閉まって挟まれてしまい、内側から引っ張ったけど全く無理で、結局ホームの方に転げるようにすっぽ抜けた・・・誰もいないホームで、こっちを見る赤い顔の金近くんが遠くなっていき、ほぼ満員の車内の僕も他の乗客の視線を受けて赤くなっていた・・・
ホームで運命に引き裂かれた2人であったが、ホテルのロビーで再会。待ち合わせのインサ駅に向かう。8時にインサ駅8番出口、ユン姉妹のお姉ちゃんが迎えに来てる。彼女に連れられて満福クッス家という店へ入ると・・・奥の席でタエさんが手を振っている!太ったキムさんもいる!コウさんまで来ている!みんな揃っていないけど、とりあえず乾杯。直にユン妹にキムジナ氏も来て再度乾杯!というか、乾杯の嵐・・・そして、やっぱり来たか!自分の杯を飲み干して相手に差し出し、マッコリを注いで空けさせるというやつ!
とても大切な仕事で接待中の痩せているキムさんが、僕らに呼び出されて到着する頃には、僕は、いやみんなが酔っぱらっていた・・・はず・・・思い出せない・・・
Wキムさんらは僕のことをヒョンニム(兄貴)と呼んで、僕はチング~(友だち)と答える。仕事を通して知り合って、その後も仕事に関係なくずっと続くような友だち関係って最高だ。世間には仕事があることで繋がっている関係がほとんどだろうけど、誰が偉くなっても、あの時と変わらずに僕らは乾杯できる。同窓会の良さはそういうところなんだ。
子どもの頃と違って、大人になるとなかなか感情を素直に顔に出せなくなっていく。我慢することや、良い格好することを覚えていく。愛想笑いも上手くなっていくし、諦めることさえしょうがないと思ったりする。けれども、仲間と思える人たちと酒を飲み交わしてると、子どものような自然な自分に戻れていく。そして、やっぱり生きる力が湧いてくるのだ。
結局、最後の記憶は「チング~最高~」と叫びながら、Wキムさんに両脇から抱きかかえられてタクシーでホテルに送ってもらったあたり・・・